緋忍伝-呀宇種(ガウス)

第一回「呀宇種(がうす)の巫女」
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 構 成: たかおかよしお
 脚 本: 神原正夫
「っ……ひぃっ……ぁっ!!!」
男性の舌先が陰核を捉えたのだ。
秘所のヒダをなぞっていただけの舌先が、包皮に包まれてはいたがその肉豆にあたってしまい、ビリビリとしびれるような信号が体中を駆けめぐる。
紅蘭麻は髪の毛の端から、つま先に至る末端まで、はじめての感覚に何が起こったか理解できない。
「ぁ……っはぁぁ……んっ、ぅんんっ!!」
フラフラと彷徨う紅蘭麻の手を、男性の手が掴む。紅蘭麻もついその手を握り返してしまう。何かにすがりたいという本能的な行動の現れで、考えて起こしたものでなかった。
「どうだ……、感じるのか?」
「……ふんっ……んっ」
男性の問いかけに、はっきりと返事をしようとしたのだが、息の上がった呼吸のせいで言葉にならない。
「もっと、よくしてやるぞ……」
そういって再び股間に舌先をのばす。
意識が飛びそうになっていても、次の行動と衝撃を警戒して脚を閉じようとするが、すんなりと股を割られてしまう。
(いやぁはぁ! ふぁぁっ…………っんひっ!!)
今度は元から狙い澄ましたように、包皮ごと舌で転がしてきた。
「ぅうっくううっ、そこっっ…………んっ、ぁぅうああぁぁぁっ!!」
腰がガクガクと震えるのを、我慢する事ができなかった。
異性から刺激を受けた肉豆は固くなり、精一杯の自己主張をしはじめる。自ら包皮を飛び出しそうに腫れ上がってくる。
(だめっ……だめっ…………んっ!)
知らぬ間に量を増やしていく愛汁を、男性は器用に舌ですくったり、口全体を吸い付けて思いっきりすすったりする。
そんな音が聞かされるのが途方もなく恥ずかしい。
(いやっ……、私っ、こんなはしたない……ぁぁっ!!)
何度も秘裂を行き来する舌に、しだいに呼吸を合わせて、なんとかその衝撃を受け入れるようになっていた。
「……ひぁっぁ……んっ! くぁぁあっ……ひっ! ……んっ!!」
今までの行為によって、すっかり乳首まで固くなっていたのだが、未熟な紅蘭麻はそんな事に気付くすべはない。
(あ、私もう…………、な……なんだか……っ)
自分が変になっていくのが止められない。ましてや思うように動かない体。紅蘭麻にとっては、わからない事だらけだった。
それなのに自分の女陰がジュクジュクと疼く。身体の奥から、さらに愛欲の液を分泌してきているのがわかった。
(な、どうしてこんな……)
ふと男性が、口での愛撫を停止した。
「っはぁっっ! ふっ……ぁっ……、 ん…………ふぅっ」
持ち上げられていた腰が少し下ろされたので、小休止とばかりに息をつき、呼吸を整える。
できればもう止めて欲しかっのだが、その言葉が声にならない。
実は、紅蘭麻の体は今までの愛撫によって、少しずつ快感を得はじめているのだったが、そんな事には気が付かない紅蘭麻だった。

するとまた男性器が視界に入ってきた。
股間に見え隠れするソレは、熟れた獲物を前にして、鎌首を持ち上げて狙いすましている蛇のようだった。
先ほど見たときと同様に、全体がテラテラと光り、茎の部分は血管のようなスジが浮き出ている。
改めて対峙すると、子供の頃に見た大人の男のモノとは、全く別のモノといっていい。
充血したように赤く反り返り、丸く張り出した傘のような部分を持って、ゆらゆらと揺れていた。
「いくぞ……」
小休止が終わったようで、また男の声がした。
今度は体勢が変えられずに横たわったままだった。
「ぁああっ……きてくださ……」
やはり自分の意志とは違う感じに返事をしてしまう。
(ぁあっ……ぃひっ! またなの!?)
股間にあるモノはこちらに向けられていた。剛直になった陰茎が、愛撫によってやや口をあけていた淫唇に近付いていた。
(い……いや……)
なにをされるかは紅蘭麻にもわかった。

ピトッと、自分の秘所に他人の暖かいモノが触れる。先ほどの舌とはまた別の感じだ。
(そんな……、わたし、はじめてでこんな……ぁぁっ、ひっぁあっ!!)
下腹に何か刃物をあてられたような恐怖を感じる。額や首筋に冷や汗が流れていた。
しかし考えている事に反して、受け入れ態勢を整えてしまった体。
勝手に蜜をしたたらせる秘裂。すっかり立ち上がってる乳首と、膨れあがってしまった陰核。
体の中に異物を入れられる感覚というのはどんなものなのか?
自分がどうしてここにいるのか?
他人のようなこの体はいったい?
この男は誰?

そして次には……
(ひぃいいやぁああああぁぁっっ!!)
「ぅくっぁぁぁあああああぁぁぁっ!!!」
叫び声を上げる紅蘭麻。しかしそれ以上に叫ばれるもう一つの声。

「これは、そなたの血に眠る、祖先の記憶……」
意志の声がしたとたんに、ふっと紅蘭麻自身の視点が変わった。
なぜか上からの位置で、2人の人間を見下ろしていた。
その2人は上下に重なって、お互いの腰を打ち付け合っている。
女性が薄い寝具に寝かされ、男性が覆い被さっている。
その男性の体つきは、先ほど自分に陰茎を挿入しようとしていた者に間違いはなかった。
「ひぁっぅうっんっ……、っぁああぁっんっ!!」
「……うっんっあ、あんたのような人を妻に出来るなんて……、ゆ、夢のようだ……」
「ぁぁっああっ……、そ、そうんっぃいんっ、ぅぁあっ……」
狭い室内に喘ぎ声がする中、紅蘭麻が興奮した面持ちを落ち着かせるように周りを見渡した。
粗末な小屋だった。その内部には幾本もの銛と、巻いてある網のかたまり。その他名前は知らないが、魚を捕るときに使用されるとわかる道具の数々が、所狭しと置いてあった。
これでも充分整頓されているのだろうか?
紅蘭麻は変な事を考えてしまった。
そしてなにか海風のような、潮の香りが漂っている。
「ここは……?」
気付くと、天井近くの取っ手に一つの薄い絹のような布がかけてある。
その布だけが、まるでこの小屋の中のものと合っていなかった。
しかも少し首を傾げただけで、虹のような輝きの光沢を、幾通りも変化させて放っていた。なんと現してよいのかまるでわからない。
「羽衣……これが……」
血の意志という声がした。しかし説明されるまでもなく、紅蘭麻は理解をする事が出来た。
紅蘭麻は自分が小屋の中に存在しているが、それは空気のような状態で、今は中空を浮かんでいる事がわかった。
自分に流れる血に天女の血が、数千分の一でも含まれているため、しかも宿命を受け継いでいる姫であるため、紅蘭麻はこの場所に現れたとたん、天女に同調してしまったのだ。
「つまり……、天女とされる女性と、漁師であるお方」
どうやら自分の祖先が、天女とその羽衣を得た漁師だったのは事実だったらしい。
彼女と同調した事で、はからずもその事実が証明されたのだ。

「ひんっぁぁっ……んっう! うんっっ……ぁふぁんっ、ひんっ!!」
「ぁぁっ、くぅああっ…………ひんっ!」

祖先といわれる2人男女の交合は続いていた。激しく打ち付け合う2人の腰が、調子よく拍子を奏でている。
他人の情事を見るのも、当然紅蘭麻は初めてだった。今度は色々な疑問が湧いてくる。
初めては痛いと聞くが、天女である彼女はどうだったのだろう?
あんなに固くなったモノが、本当にこの体に、細いところに入るものなのだろうか?
とても言葉では言い表せない刺激を感じる。本能が命じるままのような、動物的なこの感情と感覚。
自分がさっきまで同調していた事を思い出すと、とても不思議な感じがする。
今度の状況では自分の実体が存在してないのだが、いまだに全身が火照っている感じがする。特に下腹の内部から股間に至る部分が熱い。まだ愛液が湧いて出てくるような感じ。
そして呼吸の回数以上に、高鳴っている胸の膨らみ。四股を駆け抜けたあの衝撃。
あのまま男性を迎えていたら……、はじめての感覚を受けていたら……。
それはもう紅蘭麻の想像出来る範囲を超えていた。

漁師は天女の体をやや横に起こして、彼女の片足を持ち上げた。
現在の紅蘭麻の位置から、2人の繋がっている部分がはっきりと見えるようになった。
(ぁ……、そんな、あんなに……、あんなふうに、なるなんて……)
紅蘭麻は吸い付いたように目が離せなかった。
2人の息が荒くなり、昂揚しているのがわかった。汗が体に浮かび、耳たぶまで赤くなっている。
高貴な者と想像していた天女と、荒々しい海へと乗り出す事の出来る漁師という、その肌の色からして、相容れる事のない2人が、本能をむき出しにして。そうまさに野獣のように貪りついている有様。

自分と天女の体を比べつつも、重ねあわせてしまう。
「ひいっっぅうっ……、ぁぁぃいいいっっ……、ひんっ……っうっあぅんっ!」
漁師の陰茎が天女の秘裂へと突き込まれている。それも何度も繰り返して行われていた。その小さな割れ目には、とてもその大きすぎるソレが不釣り合いに見えた。
肉柱が入るときには周りのヒダを巻き込み、抜かれるときは桃色の中側までがめくれ上がっている。
「……っぁああぁぅんっっ……、そこっぁっっ……そなたのぁぁぅうっぁっ!」
「ど、どうしたっんだ……、ぁんっ!」
「ひんぁっっ……、こすれてぁぅっ、ふぁぁぅんっぁひんっっ!!」
天女のその動きにあわせて声を上げる。苦しんでいるように思えるが、はしたない声を上げるたびに、その秘裂からは止めなく愛液が流れ出している。
愛液は潤滑油となって、剛直となった肉柱の挿入を手助けし、溢れたものは天女の腰の周りに流れ出て、薄い毛を肌に張り付かせている。
さらにお尻の方までテカテカと照らしながら、薄い寝具に明かな染みを形作っていた。
「はっっんっひんっ……、そぅっ……、そ、そなたのものがはっ……わらわに、……んひぅくうっ!!」
漁師はその表情だけでは、天女が苦しがっているとは思っていないのだろう、いっこうに腰の動きを止める気配がない。
それどころか、日頃鍛えた筋力を精一杯使って、様々な角度を変えて、時には捻りを加えたりなど、その攻めの動きを多彩なものにしている。
天女も体をよじり苦悶の表情を浮かべているくせに、開いた両脚だけでなく、両手を男に絡め、積極的にその行動を受け入れている。
「ひっぁっ! っはぅぅううっっ……、ううんっっ! ひぁんっ!!」

再び漁師が、天女との体位を変更する。
繋がったまま天女を持ち上げ、自身が床に寝て、天女を自分に座らせたようになる。
いわゆる騎乗位と呼ばれる体位だが、そんな知識は紅蘭麻にはない。ただ天女自らが腰を振るう事の出来る格好に、いっそう下腹が熱くなる。
「ふゃぃんっ! ぅくぅぅあっっ……ぁんっ……、奥にひぃはっ! ……ひぁっっっうんっ……っ!」
2人の体は汗ばみ、体全体に潤滑油を塗ったようになってきている。
(わたしも、あんな風に!?)
紅蘭麻は息を呑んで見つめているつもりだが、自分も呼吸音が荒くなっているのを感じる。
「はぁはぁ…………ぅ、ぁあぁ……んんっくっ!」
しかしさっきからわかっているとおり、2人の姿は見え声は聞こえているのに、紅蘭麻の姿は見えず、声は聞こえていない。

「んぶっっ……、ぬぶうっうううんっっ…………、っはぁっ!」
その間にもまた体位が変わる。漁師は上体を起こす。天女はそのまま座らせておいて、腕を絡めて抱き合う。そして互いの唇を合わせるが、それだけでは足らずに舌を絡めあっている。
漁師の腕は天女の乳房をもみしだき、また体中をはいずり回して感度の高い部分を探っている。
天女の乳房は膨らみ、乳首も見た目でわかるほど固くなっている。
「ぁあっ……、……わたし……」
姿の見えない紅蘭麻の両方の乳房も、二つの頂きに感覚が集まり、さかんに意思表示をしているであろう。
(そぁんっ……ぁっ、熱い……)
下腹にもずっともどかしさを感じていた。内股を擦りつけ、まるで小水を我慢している子供のような動きをしているだろう。
(んっくっ!)
唾を飲み込んでも、喉の渇きはいっこうに潤う事はなかった。

今度は天女が四つん這いになって尻を尽きだしている。その姿はいっそう獣っぽさが増していた。
排泄器官までが漁師に丸見えになっている。天女といえどその外観はやはり変わらない。
漁師が後ろから覆い被さり、肉茎がまた天女の秘所を貫く。
「ぁぁっぁああああんっ!! いいんっ……そこおぉおっ!!」
(なんという事かしら……、ここは、私のここは……)

下腹がジンジンとしている。体位を変えれば、感じる事の出来る位置を変化させる事が出来るのだ。紅蘭麻は驚きの連続で、自分の体の方がどうにかなりそうだった。

漁師の片腕が天女の股間に回り込まされる。もっとも敏感な神経が集約された部分を、その蕾のような肉の部分を、摘み取ろうとしているのだ。
「っ! んぃきひぃはぁっ…………っ、ぁぁああっ……、くふゅぃうぅひぃぁっ!!」
天女の声が一段と高い域に変化した。
紅蘭麻の意識も、自身のそこに集中してしまう。今までもそうだが、彼女はもちろん自分で触れた事もない。
「ぅぁはあぁっ!!!」
(……ぁはぁっ……んっ!)

胸の内から息苦しさを伴う、嗚咽にも似た気持ち悪さを感じた紅蘭麻は、ふと2人の行為から意識をそらす。
「ううっ…………んっ!!」
(あっ!?)

その瞬間、姿を見られていないと思っていた紅蘭麻に、天女の視線が合わさった。
「…………ふぁあぁっ、……はあっっ…………、ぁぁっ……」
やはり今まで自分が見えていたのだろうか?
紅蘭麻はそんな事を考え、思わず動揺してしまった。
しかし、天女の視線が自分と重なったとき、さらなる宿命を思い出した。
「ぁぁっ…………」
(くぁ……の、天女は……、こ、この世を…………、っはっ……)

天女の瞳は美しい色をしていた。しかしそれは悲しい色だった。
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